金融庁と財務省、暗号資産トラベルルール対象に5法域を追加、計63法域へ拡大
2026-07-07

金融庁と財務省は、暗号資産および電子決済手段の送金時における情報通知義務、いわゆるトラベルルールを適用する対象法域に、新たに5つの地域を追加することを決定しました。
今回の告示により、対象となる法域は計63に拡大されます。追加された法域には、アンギラやオマーンなどが含まれており、これらは2024年8月3日より適用が開始されています。
対象法域の拡大と適用開始日
今回の規制強化は、暗号資産を用いた送金における透明性を高め、マネーロンダリングおよびテロ資金供与対策(AML/CFT)を強化することを目的としています。新たなルールに基づき、暗号資産交換業者等は、特定の法域への送金に際して、送金者および受取人の情報を適切に取得・通知することが求められます。
- 追加された主な法域: アンギラ、オマーンを含む5法域
- 適用開始日: 2024年8月3日
- 総対象法域数: 63法域
パブリックコメントを受けた判断
今回の告示に関連し、当局はパブリックコメントを通じて寄せられた意見についても言及しています。検討の過程では、一部の国々を対象に含めるべきとの要望もありましたが、当局は慎重な判断を下しました。
具体的には、中国やロシアといった国々については、追加の要望があったものの、今回の対象法域には含まれていません。当局は、これらの国々を対象外とした理由についても、その根拠を併せて示しています。
トラベルルール適用の背景と意義
トラベルルールとは、金融機関や暗号資産交換業者が、資産の送金を行う際に、送金者と受取人の氏名や住所などの情報を収集し、送金先へ共有することを義務付ける国際的な基準です。FATF(金融活動作業部会)の勧告に基づき、日本国内でも段階的に導入が進められてきました。
対象法域を拡大することは、規制の網を広げることで、資産の移動経路をより明確化し、国際的な金融犯罪の防止に寄与することを目指しています。今後も、国際的な規制動向に合わせ、対象範囲の精査が継続される見通しです。
